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メトトレキサートは関節破壊の予防に効果があります

2019年08月10日
吐き気がする男性

リウマチは全身の大小の関節で炎症が生じて、関節破壊が進行する病気です。
リウマチと診断されると、非ステロイド系鎮痛剤と少量のステロイドホルモンで治療を始めることとが、従来から行なわれてきました。
しかし最近では早期から積極的な治療を開始することで、リウマチによる関節の破壊の進行を妨害する効果が高いことが研究の結果、明らかになっています。
そこで現在ではリウマチの確定診断が付いた段階で、抗リウマチ薬のメトトレキサートの投与が行なわれるようになりつつあります。

抗リウマチ薬にはいくつか種類はありますが、なかでもメトトレキサートは欧米では、7割以上の患者に投与されているほどです。
リウマチには生物学的製剤なども登場していますが、効果の点もそれらの新薬には及ばない部分もありますが、他の抗リウマチ薬に比べれば、高い効果を発揮することが知られているのです。

メトトレキサートは葉酸拮抗剤に分類される抗がん剤の一種で、白血病や小児がんなどの治療で長年使用されてきましたが、免疫抑制作用を有することが注目を集め、自己免疫異常との関連が疑われているリウマチの治療にも使用されるようになった経緯を持っています。
とはいってもがん治療時の100分の1から300分の1ほどの少量の分量です。

メトトレキサートは飲み薬で、周に1-3度だけ服用するといった独特の服用方法になっているので、用量用法を遵守する必要があります。
成人では1週間あたり6-8mgで開始し、特に副作用が無ければ16mgまで増量されることがあるのです。
症状によってはさらに増量されることもあるようです。
症状の改善が見られるようになるのは、開始後1-2ヶ月程度経過してからで、最大効果の発現には4ヶ月程度と見られています。

仮に内服を忘れてしまったら、その週はスキップして、次の周から服用を再開するようにしてください。
また風邪に罹るなど体調が悪いときもスキップするようにします。
メトトレキサートの服用を中止してもすぐには症状は悪化しませんが、2-8週間程度してから再度リウマチが悪化してくることがあります。

関節破壊を予防するメトトレキサートの副作用とは

メトトレキサートは関節の破壊の進行を妨害する効果を持つことが、科学的エビデンスに基づいて立証されている数少ない薬です。
リウマチの症状や関節破壊の進行を抑制する効果を持つ反面、副作用も強いデメリットをもっているのも確かと言えます。

メトトレキサートは免疫の活性に関連するいくつかの酵素の働きを、阻害する作用をもつことが知られています。
この効果は活発に分裂を行なう、皮膚細胞や消化管細胞や血球細胞などが特に強いと考えられているのです。
このような作用機序をもっていることに対応して、副作用も口中粘膜から胃腸などにいたる消化管や、血球細胞などに生じることが多い傾向が見られます。

具体的には、良くある副作用には口内炎や吐き気や嘔吐、下痢などの消化管症状や、皮膚の発疹や紫外線に弱くなる皮膚症状、白血球減少といった血球減少などです。
また毛髪なども細胞分裂が活発な部位の為、脱毛症状も珍しくありません。
白血球減少は外敵に対する免疫能力をさらに低下させることになり、普通の風邪からでも肺炎を発症する可能性もあります。
特にリウマチ患者では肺繊維症などを合併することがあり、肺炎を併発すると急速に呼吸不全へと進行し、生命に関わる場合もあるほどです。
メトトレキサート自体に免疫機能を抑制する作用を持っているので、副作用の如何に関わらず、感染症予防対策には積極的に取り組む必要があります。

肝障害の副作用も比較的よく見られるため、肝機能保護のために、メトトレキサート投与時には、ビタミンの一種の葉酸(フォリアミン)が処方されることもあります。
口内炎や吐き気や下痢などの消化管の副作用などのデメリットもありますが、副作用も次第に軽減することも良く経験されるところです。
メトトレキサートを活用して、リウマチの進行をコントロールすることが肝要です。

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